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MKタクシーのこと

 タクシーに乗る時、運転手さんの機嫌が良いか悪いかは、たいそう気になるものだ。去る四月の中ごろのこと、私は娘一家が住む大阪へ行った。新大阪駅で新幹線を降りると、娘と孫二人が迎えにきていた。さっそくタクシーに乗り娘たちの家に向かった。

 その日はとても蒸し暑い日だった。孫二人は車内で「あつ~い!」を連発。しかし運転手さんはずっと無口で知らんふりで、私はきまずい思いをしながら到着するのを待った。

 五島へ帰る日、これから新大阪駅から新幹線に乗ると言う時、娘はいつもMKタクシーに電話する。電話のやりとりをそばで聞いていると、「すぐに配車できないので、お急ぎであればよそのタクシーをお呼びください」というような時もある。娘が「○時○分の新幹線に乗る予定なのですが」と言えば、「それでしたらだいじょうぶですから、しばらくお待ちください」といった、こまごまとしたやりとりがあるのだ。

 そのあとまた、MKタクシーから電話がかかってくることになっている。「今そちらに向かっておりますので、あと10分ほどで着きます」という。それでは、と荷物を持ち、二階から下へ降りて外へ出ると、そこにはすでにタクシーは来ていて、制服制帽、白い手袋をした運転手さんがにこやかに車のそばに立っているのだ。

 さぁどうぞ、と助手席の後ろ座席のドアを開けてくれ、キャリーバッグを運んでくれるのもさわやかな所作だ。所帯づかれでくたびれたおばさんを、まるで貴婦人のごとくに扱ってくれるで、おばさんは大恐縮。

 さっそく「車内の温度はこれでよろしいでしょうか?」と訊いてくれるのもうれしい。感じがいい!ってこのことね、と言いたいくらいだ。私は調子に乗ってついついインタビューしてしまった。

 Mkタクシーは京都が創業の地なのだそうだ。今では大阪をはじめ近隣の県に進出し、福岡にもミセを出したという。そして驚くべきことに、入社すると二週間というもの、接客マナーに関して特別な研修を受けるのだそうだ。新入社員にお給料を払いながら、たいそうな時間をかけて接客マナーを徹底させるというのだ。

 4月29日の日経新聞に「タクシー運賃 国の変更命令 福岡地裁も差し止め」の記事があった。“国が4月に定めたタクシー運賃幅の制限は不当だとして、格安タクシー会社の福岡MKなど2社が国に対して運賃変更命令の差し止めを求めた仮処分申請で、福岡地裁は28日、2社の差し止めを認める決定をした”とあった。

 福岡MKの青木社長は「運賃制限は割安なタクシーを求める消費者の目線に合わない。裁判所は正当な評価をした」と話したそうである。

 タクシー運賃が安くなるのは結構なことだが、私にとっては、運転手さんが機嫌よくしてくれているのがよほどうれしい。私はすっかりMKタクシーファンになってしまったのである。

  

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