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これが最高の贅沢

 小さい白い花がちらちらと咲いているユーフォルビア・グローリアを買おうと思ったのは、他所の園芸店で見たものより、はるかに安かったことと、店員さんが「これは挿し木すればすぐにつきますよ」と教えてくれたからだった。 私はどんどん増えていくものが大好きで、今年の夏だけ、などと限定されているものはオヨビじゃないのだ。

 ほんとうにユーフォルビアは感心だ。細い枝ながら、節のところでポンと折って、ガラスのコップに挿しておけば、じきに根を出してくるのが見える。花壇にそのまま挿しておいても、枯れました~ということがない。せっせと枝を折って、もう何人の人に差し上げたかわからないくらいだ。

 このあいだ、家の前でユーフォルビアをいじっていると、「きれいですね~」と声をかけてきた人がいた。見知らぬ人だったのだけれど、ユーフォルビアと、隣に咲いていたモナ・ラベンダー(これも容易に発根してくる)を小さなブーケにして差し上げると、その方は後で、お礼にといってお菓子を持ってきてくださったのだった。

 五月の後半に百日草とサルビアの種をまいたら、7月のはじめには花を咲かせるようになった。百日草は今ではジニアと呼ばれて、一重に八重、色もカラフルになって人気があるのだ。サルビアの赤い色は、この猛暑にも耐えて、けなげに咲いているのを見ると、こちらも元気ださなくちゃ、という気になってくるものだ。

 さて、かのエリザベス・テーラーは自宅の大邸宅の前で何かのインタビューに答えて言ったそうだ。「毎日切りたての花を飾るのが最高の贅沢よ」

 これはちょっと意外な気がしたものだ。ダイヤモンドでもなく、シャネルの5番でもなく、トスカーナの別荘でもなく、切りたての花を飾るのが最高の贅沢だとは。

 切りたての花とは、お店で買ってきた花ではないということだ。ちょっと庭に下りて、旬の花々をながめ、四季の移り変わりを肌身で感じながら、何本かの花を切り取る。庭の花や野の花を、玄関や洗面所やトイレなど、家のあちこちに生けるのは、身も心も多少余裕がないと出来ることではない。

 言われてみれば、これは、ささやかではあるけれど最高の幸せなのかもしれない。花とふれあうその行為が実はとても人生を豊かにしてくれているものだということを、銀幕のスターから教えてもらったような気がしたのだった。

 

 

 

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「我が家の庭から」カテゴリの記事

コメント

初めて聞く花の名前だったので早速検索してみたら、
なんとまぁ~小さくて可憐な花なんでしょ!
しかしその可憐さに似合わず逞しいとか。
なんだかウチのカミさんみたいっすよ。へへへhappy01

投稿: 便利屋 | 2013年8月20日 (火) 16時31分

なぎささん、こんにちわ!(^^)!
私も検索してみました!!
白くて小さい花がたくさん。
確か小学校くらいの頃お母さんが
こんな花育ててたなぁ!と
名前はブライダルヴェールって名だったと、
検索したら小さな白い花ってのは
あっていあたけど・・・
花の数が全然違うし〰( ゚Д゚)

花のある生活っていいですね。
一輪さしてるだけで
華やかになりますよね。

投稿: ひよこ | 2013年8月21日 (水) 14時09分

便利屋さま

可憐でたくましいってマッタク理想的では
ありませんか!

美しくもないのに、トゲがあるってぇのが
困りますよね^^

投稿: なぎさ | 2013年8月21日 (水) 21時53分

ひよこ様

そうそう、ブライダルヴェールと似てますよね。
どちらも枝は細いのに、よく発根してきます。

この暑さの中でも元気だから嬉しくなります。

ほーんとに、この暑さといったら!
そちらは如何ですか?

投稿: なぎさ | 2013年8月21日 (水) 21時57分

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