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高台寺 ねねの小径

 Pict0133_3                                               去る11月11日、京都にある秀吉の正室 寧々ゆかりの寺 高台寺へ行った。その日、京都は朝からずっと雨が降っていたそうだが、私たちが着いた夕方にはすっきりと雨も上がり、すばらしい景観を味わうことができた。

 寧々が大阪城を出て身を寄せた寺はひそやかなたたずまいの小さな尼寺であろう、というイメージをもっていたが意外にも、堂々たる、かつ優美なお寺であった。家康のてこ入れもあったであろうが、よほどの健脚の持ち主でなければ一通り見て回ることはできそうもない規模の立派な造りであった。

 高台寺のライトアップはきれいですよ、と以前から聞いていたのだが、噂にたがわず照明はすばらしく、竹林のライトアップなどはオォ!と息を呑むほどであった。(けれど残念ながら写真はうまく撮れず、かわりに地下鉄難波駅構内の水槽の魚の写真をアップしておきます(-_-;) )  ただ一ヶ所、それは石庭であったが、街中のネオンサインを思わせるようなヘンな取り合わせの照明があって、これはイタダケナイナーと思っていたところ、周りの人たちからも、興ざめ~~という声があがっていた。

 秀吉と寧々が尾張弁でふつうに話していても、周りの人たちはけんかが始まったのかと思うほどのけたたましさであったそうだが、二人が本気で夫婦喧嘩をやりだすと、近隣に響き渡るほどの怒鳴りあいになったという。しかし寧々はいざ戦さとなると、借金をしてまわり、戦費を調達した。なんでもどうでも戦さに負けるわけにはいかないのだ。寧々は何もないところから豊臣家を興し、夫の立身出世をサポートした大功労者であったのだ。

 それなのにそれなのに、大阪城は淀君とその息子に乗っ取られたも同然で、糟糠の妻は顧みられず、わりの合わない思いの寧々であったろう。

 掌美術館というところには華やかな文物が様々と展示されていたが、その中で私の眼を引いたのは、寧々がはいていた物かもしれない、という白い足袋であった。それは絹でできているようだったがいささかうす汚れていた。けれどそれは妙に生々しく、寧々という女性がこの世に実在し、あの戦乱の時代を生き抜いたのだ、と納得させるのに十分な迫力があった。ふつうの家に生まれた、なんでもない一人の女が北政所と呼ばれるようになり、この世の栄華も悲惨さもつぶさに見たのであろうと感慨を持った。

 けれども豊臣家の一族が全滅していくなか、家康の手厚い厚遇を得て寧々は生き延びることができたのである。秀吉も死後この寺に祀られ寧々はその冥福を祈りながら亡くなったということである。あの世では秀吉も奥方に頭が上がらないのではないだろうか。家康よりも長く生き、享年76歳であったという。

 寧々が万感の想いを抱いて歩いたであろう道(ねねの小径)があると聞いたけれど、私たちにはもう時間がなくて高台寺をあとにした。今度は夜ではなく昼間の明るい時間に、ゆるゆると見て回りたいものである。週末でもないのに人出は多くて、立ち止まっているゆとりもなかった。なんだかよくわからないうちに押し出された、ような気分だったのだ。

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「旅」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。

ご無沙汰しております。

秋の京都、平日でも多くの人で賑わっているようですね。私もねねの道、いつもライトアップの季節にしか行かないので、昼間訪れて新鮮味を感じたことがあります。

私は、今の地の利を生かしてなるべくたくさん京都等行きたいと思います。

投稿: ぞう | 2009年11月19日 (木) 21時17分

なぎささん、更新、首をなが~くして待っていました。^^
高台寺、素敵な所のようですね。
「ねねの小径」どんな小径なんでしょう。
「こみち」と聞くと「赤毛のアン」を思い出す私ですが^^;
これからも楽しみにしています!


投稿: さくら | 2009年11月20日 (金) 01時48分

ぞう様

ほんとにお久しぶりです!
ぞう様は写真がお得意なので夜景でもなんでもござれ
でしょうが、私は説明書も読まないでデジカメを扱っていますので、もうメチャクチャです。

京都、奈良、許されるものなら老後はあのあたりで暮らしたいほどです。冬はちょっと寒いでしょうか~?

投稿: なぎさ | 2009年11月20日 (金) 17時23分

さくら様

つたない文章を読んでくださってありがとうございまぁす!

寧々の生涯をもっとよく知りたいと思っています。寧々の小径、いまでは大通りになっていないといいのですが、、。

アンの舞台はカナダでしたねー。
私は海外はどっこもいったことありませんので、さぁ、どこにでも行っていいですよ、と言われたら悶死しそうですー。まず、どこへ行きましょう?

投稿: なぎさ | 2009年11月20日 (金) 17時29分

なかなか更新なさらないんで、
やっぱりお孫さんのお世話が忙しいんかな~と思ってたら、
なんと京都をパトロールなさってたんですね!
お元気そうで何よりです。

そういえばうちのカミさんの靴下も薄汚れてますよ~♪(^^;

投稿: 便利屋 | 2009年11月21日 (土) 16時40分

便利やさま

はぁい、わが社の用事で出たついでに、大阪の娘たちの新居を見学に行ったりしておりました。

白足袋はそうそう洗えるものではないのでしょうね。あらったりしたらバラバラになることでしょう。ガラスのケースにはいっておりました。寧々が使っていたものかどうかは定かではないかもしれませんが、強烈な印象でしたー。

投稿: なぎさ | 2009年11月22日 (日) 13時17分

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