そうだバンザイ生まれてバンザイ
赤ちゃんというものはたいてい両手を上げて寝ているように思う。ある時うちのマゴがふかぶかと眠っているとき、そぉっと両手を下げキオツケの姿勢にして、さぁどうだ、と見張っているひまもなかったので、20分ほどして様子を見にいくと、いつのまにか両手を上げて寝ているのだった。
俵 万智著『プーさんの鼻』という歌集にはそんな小さな赤ちゃんの成長の過程のひとこま ひとこまが見事に切り取られていて、さすがだなー と思ったものだ。
ばんざいの姿勢で眠りいる吾子よ そうだバンザイ生まれてバンザイ
私は数年前、万智さんの『トリアングル』という私小説風の小説を読んだことがあるが、その中で“私”は妻子のあるカメラマンと、つらくせつなく苦しくも愉しい恋愛の最中なのであった。
そして今万智さんは3歳の男の子の母になっているそうである。そうだよね、世間様がなんと言おうと生まれてくればこっちのもんだい。だって赤ちゃんってこーんなに可愛いんだもんね。
どこまでも歩けそうなる皮の靴 いるけどいないパパから届く
これは私と娘では見解が違った。私はママのための靴が送られてきたのだと解釈したのだが娘は、それは子供の靴だと言うのである。そして娘の友達から、赤ちゃんのお祝いにと贈られた、小さな皮の靴を見たら、、、そうなんだ、それは子供の靴が送られてきたのだろうなと納得。(娘が言うには、これってとってもお値段高いのよぉー)
祖母と母 いさかう夜の食卓に子は近づかず一人遊びす
ふふ。そうだよねー、子供って楽しくないところには近づかないんだよねー。ひとり遊びをしてるってところがほうふつとしてきますよね、うちにもそんな風景があったような。
そうそう、こんな歌もあった。
悪気なき言葉にふいに刺されおり 痛いと思うようじゃまだまだ
初対面の新聞記者に聞かれおり あなたは父性をおぎなえるかと
さて最近テレビで見た万智さんは少し痩せてるように思われた。仕事をしながら子供を育てるというのはなまなかなことではないのだ。「万智さん がんばってねー」とエールを送りたい。
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