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ハーイ ビル!と呼ばれたら

009 自分の娘より若いような女性から「なぎささ~ん」と呼ばれた時、外面の良い私は、「はいはい、御用はなぁに?」と上機嫌にしていたけれど、内心はおもしろくなかった。べつに「おくさま!」と呼んで欲しいなどと言っているわけではないが、アナタなんかより何十年か多く生きていた人をつかまえてファーストネームで呼んで欲しくないのですよね。

超整理法や超勉強法などで有名な野口悠紀雄センセイの本を以前はいろいろ読んだものだが(その割には進歩しなかった) ある本に書いてあったのだが、アメリカの大学の先生でも自分がどう呼ばれるかについては実に気をもんでいるというのである。

アメリカの学者の慣行では、学生が教授を呼ぶときは「プロフェッサー」をつけて名字を呼ぶが、学位を取得すれば同僚となって、ファーストネームで呼んでもいいことになっている。けれど教授の方からすると、教え子の若造がいつ自分のことを「ハーイ ビル!」などと呼んでくるかと戦々恐々としている先生方も多いのだそうである。アメリカ生まれのアメリカ人でも、ファーストネームでよばれることを快く思わない人もいるということである。

大学のセンセイでさえ、自分がどう呼ばれるか、煩悶し思い煩うのであるから、人をどう呼ぶかについては、細心の注意を払うべきではないかと思う。どう呼ばれたかで「あの人感じいいわねー、うちの娘を貰ってもらおうかしら」と思うかもしれないし、「いやーな人ね、もう会わなくて結構」と思うかもしれないのである。

それで野口センセイはアメリカにいる間中、ユキ、とかユキオとか呼ばれることはなく、ノグチと呼ばれたそうである。イギリス人だと名字を呼び捨てにされるのが、もっとも親密と考えられることもあるそうで、野口先生はそれがとても満足だったらしいのである。

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「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

学際時代に1年アメリカで働いたんですけど
みんなが社長の前でも適当な態度だったんで驚きました
大きな会社だったんですよ
平気で社長のデスクに腰掛たり足を乗せたりしてたんです
社長の目の前でもガムをクチャクチャしてましたしね
当然みんなは社長を「ハイ!ジェリー!」って呼んでました
それを社長は喜んでるフシも感じましたわ
日本では考えられないっすよね!

投稿: 便利屋 | 2007年6月10日 (日) 12時22分

取材先に、フランス人や、イタリア人のシェフが数人居ました。
日本に居るせいかも知れませんが、下で働く者は《シェフ》とか《マイストル》とか、肩書きを呼んでました。

彼らは、私には「どうぞ、スティーブと呼んでくださ
い」などと言ってましたが、肩書きで呼ぶと応えてましたから、それで良かったと思ってます。

私も、取材先の若い見習いさんが、「先生」と呼ぶのが照れくさくて、「名前で呼んでね」と言ってましたが、日本の上下関係は難しいですね。

まして、ファーストネームで呼ばれるのは・・・。
その辺の若者に「おばぁちゃん」と言われるよりはましかなぁ。

投稿: ば~ば | 2007年6月10日 (日) 14時53分

便利屋さま

社長と言ったらみんな一目も二目もおいてますから
ふつうは近寄らないですよねー、おっかなくて。

その社長さんはよほどフランクで心の広い方だったのでしょう。名前で呼ばれたくらいで頭にカチンときているワタクシなんぞと雲泥の差でーす^^

投稿: なぎさ | 2007年6月10日 (日) 20時34分

ばーば様

そうですね、肩書きで呼ぶのが一番無難かもしれません、とくに職人さんの世界などでは厳しいものがあるでしょうね。

日本では社長と呼ぶか、先生と呼ぶか、どちらかで間に合うと言われてますよね。

相手をどう呼ぶかにもその人の知性と教養と文化が大きく関わっているような気がします。

投稿: なぎさ | 2007年6月10日 (日) 20時37分

ナベショーは、会社時代、いつの頃からか誰が言い出したのか「ナベショーさん」と呼ばれるようになりました。
あるとき、専務から呼ばれて役員室に入ったら、専務が別の部門の専務に「これがあのナベショーだ」って。
社長に呼ばれて秘書室で待機してたら、社長が顔出して、「おお、ナベショーさん、こっちだよ!」、秘書のおねえさんが「ナベショーってあなたのことなんですか!」ってお目目まん丸くして驚いた。
ナベのつくのは数々おれど、ナベショーとは俺のこった~! ナベショー知らんとはモグリじゃね~のか?
子会社へいっても、どこでも、社長も、若い人もみんなナベショーさんと呼んだ。
みなさん、知性と教養があったのでしょうね。

投稿: ナベショー | 2007年6月11日 (月) 23時58分

ナベショーさま

皆さん親しんでそう呼んで下さったと思いたいところですね。

けれど昨日今日、入社してきたような若い女のコに
なれなれしく「ナベショーさん」なんて呼ばれたら
「おまえさんにそういうふうに呼ばれたくない!」

と言いたくなることありませんでしたか?

私は一歳でも年長者だと、どう呼ぶべきか、いちおう考えますねー。

投稿: なぎさ | 2007年6月12日 (火) 08時50分

年下も年上も、地位の上も下も、苗字にさん付けで呼ぶのが一番良いようで、、
会社では、若い社員を「おい ○○!」って呼び捨てにしてたら、いつの間にか偉くなって自分の上司に、、ということがしばしばあるのでござります。
若い女性社員は苗字にさん付けで呼んでましたね。
年増のお局さんたちは、やはり「ナベショーさん」だった、、、、形容詞がついて「悪ガキのナベショーさん」。

投稿: ナベショー | 2007年6月12日 (火) 22時40分

ナベショーさま

部下がいつの間にやら上司になってたら、やはり自動的に呼び方もかえるべきなんでしょうねー。

『サラリーマンの喜びと悲哀』ブロを開設なされば、わたくし喜んで読みますがー^^

投稿: なぎさ | 2007年6月13日 (水) 21時50分

なぎささま
部下がいつの間にか上司になったときも、困らないように、会社では、社長から平まで全員、さん付けで呼びあう決まりになってました。
社長に対しても○○さん!
新入社員も息子みたいのにも、○○君ではなく○○さん、、です。
ところが、子会社へ行ったら、仰々しい肩書きで呼ばれるので感狂るってしまった。

投稿: ナベショー | 2007年6月14日 (木) 00時15分

「サラリーマンの喜びと悲哀」ブロ いっぱいネタがあるよ!
ナベショーが旅行で留守するときは、サラリーマン時代の悲哀の思い出を書き貯めてモンタにアップしてもらうか、、、

投稿: ナベショー | 2007年6月14日 (木) 00時19分

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