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子供たちへ お前たちの人生が多難であることを祈る 母

_052 今日の夕方、5時30分頃だったろうか、私はラジオを聞きながら炊事をしていた。するとラジオでいっていた。団塊世代の60%強が自分のやってきた子育ては首尾よくいった、もしくは満足している、と答えたそうなのである。

そうなのかー、皆さん自信大ありなのねー。なぎささんちはどうですかー?と聞かれたら煩悶してしまうだろう。首尾よくいったのやら、いかなかったのやら、、、。

実はうちには3人のムスコがいる。長男と次男はさほどではなかったが、三男坊にはかなりてこずった、という思いがある。この子が幼稚園の時のことだけれど……とまぁ幼稚園にまでさかのぼれば大長編になるので、はしょることにしようか。

さてこのムスコは二浪の末、東京の私大に入学することが出来た。その前には人にも言えないような超難関大学に挑んでいき、あえなく粉砕したのだ、ということは、ずっと後で、うちのムスメ達から聞いた。ついでながら、うちにはムスメが二人いる。

子供が二浪もしていると親の心労というのは並大抵なものではない。どこでもいいから受かってくれ!と言いたくなるものである。やっと入学が決まった時、私は東の方へ向かって手を合わせ、深~く感謝したものである。「うちのムスコを受け入れて下さいまして、有難うございました。」

さてそれから3年たって、ムスコが大学を辞めたい、と言ってきたとき、私は暗澹たる思いになった。なぜもう少し頑張れないのだろう、なんの取り柄もないのだから、大学くらいちゃんと卒業して欲しい。生き馬の目を抜くという東京で (と私の母親はよく言っていたものである。) どうやって身過ぎ世過ぎをしていくものだろうか、、、。

「仕送りもなくて一人でやっていけるのか」と夫が念を押したら電話の向こうで「ウン」と言ったそうである。それで決まりだった。

その頃、私はこんな話を雑誌で読んだ。女優の 壇 ふみ さんの父上、作家の 壇 一雄は子供たちに次のような言葉を残したそうである。

 『子供たちへ お前たちの人生が多難であることを祈る 壇 一雄』

それを読んで私は心の底から壇 一雄という人に畏敬の念を抱いた。ふつう親はこどもの将来がつつがなく無難であることを祈るものである。(それ故に回収の見込みもないのに浪人させたりして!) しかし壇さんは人生が多難であればあるほど人の心の痛みも分かり、優しくもなれる。こういうものが人生を豊かにするのだ、と言いたかったのであろうか。

壇さんを見習って、私は子供たちに人生が多難であることを祈ることにした。その方がうーんと楽チンなのである。

お盆前にそのムスコが帰省した時、私は言った。「あのね、キミのこと、ブログで書いていいかな?」 

ムスコは言った。「ハッハッハッハー! どうぞどうぞ、なにもかもぶちまけていいよ~♪」  それでこのたび小出しにしてぶちまけたのである。ホームレスになる前に五島へ帰っておいでねー、と言ったら、いろいろ手立てがあるからダイジョウブ、なんだそうである。

そうだよ、もう心配するより信頼する母になるのだ。いつもいつも子供たちが多難であることを祈っていれば、これより先、なにが起きてきても驚かないですむことだろう。

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親と子」カテゴリの記事

コメント

そうですか~?
団塊世代の60%強が子育て成功と答えているのですか~
大学受験だけが子育て成否の基準なんですかね~?
人生80年もあるんだよ~
団塊世代の方たち、有名大学を卒業した自分の人生を振り返って大成功の人生だったと思ってられるんですね~?
人生の成功基準って何なんだろう?
へ~、、、、、
ナベショーはなぎささんより少ないけど、うちは、ムスメ2、ムスコ2 皆苦労しました。(進行中も、、)
今日、昼のNHK TV スタジオパークから、、、
前田 吟 さんへのインタービュー
いいね~
彼は!!

投稿: ナベショー | 2006年9月 4日 (月) 22時57分

私たちは5人の兄弟を産んでくれたお母さんに感謝しています☆昨日横浜から妹が18切符でうちにやって来ました。学生生活謳歌してるみたいですよ。妹はおかーさんのブログ見て「苦労はしたくないっ」と言っております・・・。私は・・・日々仕事で鍛えられています。いつも心配かけてすみませんねー☆でもがんばります☆


はる☆
いつも日記おもしろいよ。わーい

投稿: さと | 2006年9月 4日 (月) 23時14分

ナベショーさま
多難であることを祈る父になってくだされば、子供の心配は雲散霧消するかもしれませんよー(^^)v

ストレスがある方が長生きできるそうですから、子供の心配もまた良し、とすることにしましょうか。

スタジオ・パーク、みそびれました。知ってたらかぶりつきで見るところでした。残念!功名が辻と寅さんで見てますよ。

投稿: なぎさ | 2006年9月 4日 (月) 23時14分

確かに、人生は多難なほうが人の痛みが分かる人になりますよね。
私も苦労して入った大学を辞めて、2度も受験をしてしまったので、両親には申し訳なく思っています。でも、曲がりくねっているように見えても、その人にとっては真っ直ぐな人生の道なんだって、ある人が言っていました。
その言葉にとても救われました。
病気をしたことなどを含めて、やはり私の人生においては通らずには済まなかったことなのかなぁと思っています。
その時その時を真剣に前向きに生きることが、大切なんだと思います。

投稿: 優 | 2006年9月 5日 (火) 01時19分

優さま

人生に無駄であった、ということは一つもないそうですよ。

なにもかも通っただけ、自分で味わったものだけが、かけがえのない宝物だと思い定めて、明るく前進してくださ~い(^^♪

投稿: なぎさ | 2006年9月 5日 (火) 07時14分

ムスメたちへ

これからこの母は五人の五通りの人生を、高見の見物をさせて貰おうと思っています。

目の離せないような面白いドラマになること、期待しています。

投稿: なぎさ | 2006年9月 5日 (火) 07時19分

我が家は娘と息子が1人ずつ、ただ流産2回、死産1回・・・私の骨盤が小さいせいで、生まれた子はどちらも難産。
とくに息子は帝王切開なのに縫合ミスで再手術。
その息子が大洗海岸で溺れかけたり、オートバイ事故で前歯を5本も折ったり。心配のかけられ通し。
そして、やはり2浪。落ちたその日彼は両手を付き「ご期待に沿えずに済みませんでした。お願いを聞いて頂けるなら、私はT大法科は向いていないと思うので、美大に行かせて下さい」。
何だ!、それなら素直に始めから言え。
夫の期待は別として、私も親の反対を押して美大に行ったのだから、気持ちは分かる。
で、3年目に美大に・・・浪人した2年間は何だったのだろう。
彼は、いまインテリアデザイナーとして飛び回っている。

投稿: ばら色婆ァバ | 2006年9月 5日 (火) 08時09分

ばーば様

大洗海岸は内海と違って、太平洋の荒波がまともに打ち寄せてくるでしょうから、危なかったですね!

前歯5本!けれど考えようによっては後頭部じゃなくて良かった。

息子さんはご両親の期待に応えたいという気持ちも強かったんだと思います。けtれど今、水を得た魚のように活躍していらっしゃるとしたら、方向転換も思い切ってやってみて良かった、、ということでしょうか。

投稿: なぎさ | 2006年9月 5日 (火) 14時19分

そうなのでしょうね。
親として、道を指示したり強制したつもりは無いのですが、息子なりに夫を意識したのでしょう。
私は心的過労著しかったのですが、息子は高校から好き合った、今はピアニストの嫁はんと一緒になり、好きな仕事に燃えてます。
親は、それでOKですか?。
私、いずれ、慰謝料でも請求したい(夫が「あなたは、馬鹿ですか」と制止します)くらいですが、どれだけ心痛めたことやら・・・。

投稿: ばら色婆ァバ | 2006年9月 5日 (火) 20時49分

ばーばさま

ホントホント!私も送金の記録が残っている通帳にリボンをかけたのと、慰謝料請求書を送りつけようぞ!どんだけ大変だったか思い知れ!ってね。

でもきっと、ムスメやムスコたちも、子育てで死ぬほど大変な思いをすることに違いない、、、。その時まで待ちましょう、せいては事を仕損じるといいますからね(^^)v

投稿: なぎさ | 2006年9月 5日 (火) 21時13分

>いつもいつも子供たちが多難であることを祈っていれば、

「天はその人に超せぬ試練は与えぬ。
多難よ、幸いなれ!」
こんな感じですね(笑)

投稿: つばき | 2006年9月 6日 (水) 21時25分

つばき様

天はその人に超せないような試練は与えない、ということですね。

試練の種々相を思い浮かべてみると、果たして自分に超えられるか、どうかと、思い悩むことありますよねー。 天は 「超えられますとも」 と言ってるんですね!

投稿: なぎさ | 2006年9月 6日 (水) 22時18分

おかあさん思いのやさしいムスメさん、ムスコさんたちですね!
それぞれの人生ですから、ハラハラするようなドラマを身近で見せてもらってるようなもんですね~

投稿: ナベショー | 2006年9月 7日 (木) 17時14分

ナベショーさま

おかあさん思いですって?

さぁ~、それはどーだか、、、。中退してしまったその子なんか、失礼なことに、この母の書くブログさへ読んでないらしいのですからね!

投稿: なぎさ | 2006年9月 7日 (木) 21時11分

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